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2014年度

研究室で取り組んでいる研究

【材料設計】
高炉セメント中の水和水分離に基づく水和反応解析
(M2:亀山)

高炉セメントはポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末の混合体であり、両者が水を利用して反応する。反応に応じて両者の粉体が水を奪い合う状況が想定される。そこで、スラグの置換率や粉末度、W/B、養生時温度の変化による水分消費状態を熱分析とXRDから解析し、水和反応挙動を解明する。


 
研究成果

【物理特性】
□四電極法を用いた電気抵抗値の本質的な意味の解明

(B4:太田,佐藤工業:三坂,飛島建設)

●現在まで、四電極法を用いて測定した電気抵抗により、強度推定や将来の耐久性予測を検証してきた。本年度は、計測されている電気抵抗値が本質的になにを表しているのか、計測している原理を紐解き、イオンの移動や水分状況からその意味を模索する。




               研究成果

【施工】
新型バイブレーターの施工性能向上性に関する検証
    (B4:八木、C:エクセン)


●骨材等の移動を主とした低振動と締固めを主とした高振動のバイブレーターの組み合わせにより、コンクリートの施工性能ならびに表面性能(表層の仕上がりや物質透過性)の向上を目的とした新開発バイブレーターの性能を実験室と実現場において検証実験する。





                  研究成果

【ひび割れ】
養生の相違と急激な環境変化による乾燥収縮ひび割れ発生機構の解明
            (M2:原沢)

●コンクリートは養生終了後に曝される環境による乾燥収縮ひび割れの発生が懸念される。その際、セメント種類の相違でその発生時期や機構が異なると推測される。モルタルを用いてひび割れ発生試験を実施し、水和度や水分逸散状況、収縮量の相違からメカニズム解明を試みる。

 

研究成果

【耐久性(炭酸化)】
実構造物コアを用いた炭酸化進行メカニズムの実験的解明〜国立競技場を例に〜
(M1:本名、建築学科(濱崎先生)、建築学会)

●供用から60年を経過した高炉コンクリートコアを採取し、中性化の進行について把握をしている。ここでは、実環境と促進環境の相違を炭酸カルシウム(カルサイト、バテライト、アラゴナイト)やCH残存量、pHなどに着目して化学分析を実施して、そのメカニズムの解明につなげる。


  

【耐久性(塩害)】
□各種混和材を用いたコンクリートの塩分浸透と固定化メカニズムの検討
    (M2:小宮山)

●混和材を用いることで塩分固定化が大きくなり遮塩効果が高くなるといわれる。一方で、混和材の反応により、塩化物イオンの通り道である空隙構造も緻密化する。これらの総合的な作用を分離して説明し、コンクリートの遮塩効果について、総合的に説明する。


               研究成果 

【耐久性(塩害)】
□低熱セメントへのCA2混合による遮塩効果向上に関する検討

      (B4:伊藤、C:電気化学工業)

●低熱セメントは一般的に塩害に対する抵抗性は低いことが知られる。一方で、コンクリートがマス化しており、沿岸部に建設される構造物にも低熱セメントの使用も検討されている。そこで、固定化能を保有するCA2混和材を用いて、遮塩効果を期待する。ただし、CA2はCHと反応するため、CH不足を解消する策を検討する。





研究成果

【耐久性(物質透過)】
コンクリートとモルタルの物質透過性の比較実験〜遷移帯の寄与率〜

                             (B4:中田)

●モルタルに粗骨材を混和することでコンクリートとなるが、その際界面が形成され、遷移帯が発生すると考えられる。また硬化時に骨材の拘束が生じてマイクロクラックの発生も懸念される。そこで、まずはコンクリートとそこから取り出したモルタル、JISモルタルをOPCとBBを用いて作製し、各種耐久性試験により遷移帯等の寄与率を検討する。


       
研究成果

【耐久性(劣化予測)】
鉄筋腐食によるかぶりコンクリートのひび割れ特性に関する研究

        (研究員:前原(東急建設))

●鉄筋コンクリート構造物の代表的な劣化現象として、中性化、塩害よる鉄筋腐食に伴うひび割れ、はく離・はく落があげられる。中性化、塩害のそれぞれの劣化機構における鉄筋の腐食生成物に着目し、かぶりコンクリートのひび割れ発生メカニズムの解明と高精度な構造物の劣化予測手法を構築する。


       

【リサイクル(再生骨材)】
CO2吸着させた再生骨材による再生コンクリートの性能向上

                            (B4:柳澤、C:東京テクノ)

●過去2年間の成果として、再生粗骨材にCO2を強制吸着させることで、強度増進や乾燥収縮低減効果を提示した。本年度は、再生細骨材も検討の対象とし、また凍害抵抗性についても検討を加え、再現試験を含め、実用化に向けた施策を検討する。


       
研究成果

【土木PR】
googleマップを用いた土木構造物の情報集約と一般公開

                            (B4:島田)

●一般の市民が普段何気なく利用している土木の構造物(橋梁や地下トンネル等)をgoogleマップ上に落とし込み、構造物の製造年や形式などを簡単に紹介するサイトを立ち上げる。ユーザーの欲する情報ごとに表示することで、一般市民に土木構造物を身近に感じてモラルとともに、経年を理解してもらう。また、見えていない地下の情報も提示することで、その複雑さを気軽に理解してもらう。見えないものを見える化する技術の確立。


       

研究成果

【土木魅力向上】
アンケートによる土木の魅力調査とさらに魅力向上に資する方策の検討

                             (B4:朝倉)

●高校生、大学生などを中心として土木の魅力を伝えるべく、今思う土木について幅広くアンケートを集約する。一方で、身近に感じてもらえるよう写真やアニメを利用した伝え方により魅力向上への寄与や現場見学時の工夫を加え、魅力向上への鍵を検討する。




       
研究成果

【耐久性(中性化)】
炭酸化における濃度の相違とセメント種類の相違が炭酸化後の空隙構造に与える影響

                                       (B4:加藤)

●実環境と促進環境では、炭酸化濃度が異なる。濃度の異なる促進試験で実施された硬化体は同じような反応が起こっているのか、また空隙構造形成に影響は与えないのか、実験的に検証する。

 
       

【劣化診断】
GISを用いたコンクリート設計・施工に資する情報整理とソフト開発

                    
(石田君(M1:安納研究室))

構造物が設置されている場所または設置される場所は,GISや航空写真等を用いることで地図上で認識可能である。外部作用環境や障壁などを推測することで,外部作用力を推測し,現地に行かずとも劣化予測できる手法を検討する。









  
 

【社会】
市民目線での構造物維持管理支援システム

                             (担当:西武建設))

鉄道等を利用する一般市民が市民の目線で構造物を監視できるには,どのようなことを懸念する必要があるのかを整理したうえで,学生と連携して意見集約可能なシステムを構築する。









 


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