芝浦工業大学 工学部 土木工学課程
中川 雅史 研究室  = ジオインフォマティクス研究室

Program of Civil Engineering, Shibaura Institute of Technology
NAKAGAWA Masafumi Lab. = Geoinformatics Lab.
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■ What is 'Geoinfomatics' ?(Japanese)

「測量」「ジオインフォマティクス」って何?

「測量」は地図を作る工学分野
道路の工事現場で三脚を立てて作業している人たちを見たことはありますか?測量という作業です.
建設現場では,施工計画を練るために,現場の大きさを測る作業が必要になったり,
計画どおりに施工するために,施工する位置を正確に計測する作業が必要になります.
また,都市や生活を支えるために地図が使われていますが,地図は測量技術によって作られています.
地図は,国土管理や環境管理,都市計画,災害対策,交通,観光,生活など様々な分野で使われています.

都市や社会を支える「空間データ」
現在では,紙地図よりも,カーナビやインターネット地図などデジタルデータの形で地図を利用することのほうが多いと思います.
また,GPSケータイのアプリを起動すれば,データベースを参照して,近くにあるオススメの店を教えてくれたりもします.
このような場面で利用されているデジタルデータ(地図と地図に結び付けることのできるデータ)を,空間データと言います.
様々なモノに位置の情報が与えられるこれからの社会では,情報の溶媒として,空間データがますます活躍します.
そういう背景で,空間データを自動的に構築したり,うまく使ったりする技術はこれからも期待されていきます.

それでは,「ジオインフォマティクス」とは?
最近では,空間データを使うユーザーには,人間だけにとどまらず,ロボットも含まれてきています.
そのため,情報通信や機械制御などの技術を利用する場面が増えてきています.
また,高精度かつ高品質,さらに鮮度の高い空間データを構築するためには,
測量技術だけでなく,画像処理や航法技術など,多様な技術を駆使する必要性が出てきました.



このような背景のもとでは,従来の測量学の概念だけでは対応できなくなってきました.
そこで,従来の測量学だけではカバーできない領域も,諸学の技術をもってカバーしていく,
これがジオインフォマティクスという工学分野になります.


ジオインフォマティクス,具体的にはどういう技術?
ジオインフォマティクスとは,測量(観測法および誤差の扱い方を含む観測値の数学的処理法など)を技術基盤とし,
以下の技術を主に駆使して,空間データを構築/利用する地球規模の技術です.
リモートセンシング:人工衛星などから得られる画像やデータを処理して地球や都市を観測する技術
GIS(地理情報システム):地図データやデータベースを用いて現実空間を解析する技術
ポジショニング:GNSS(全地球航法衛星システム)や諸測位技術,慣性航法により,位置・姿勢を計測する技術
写真測量/電子光学測量:対象物の形状や動きを精密に立体計測する技術



空間を「まるごと」デジタルコピーする
地球や都市,生活をよく理解するためには,モデリングや統計解析,シミュレーションなどのアプローチがとられますが,
そこに膨大で様々な情報をインプットするためには,空間を「まるごと」デジタルコピーすることが必要になります.
これによって,地球や都市,生活における動きや流れをコンピュータ上で,より正確に解析できるようになります.
ただし,やみくもに様々な情報を収集してくるだけでは,なかなか有効に情報を扱うことができません.
ジオインフォマティクスの技術を用いて,地図の上で情報を整理するアプローチが有効となります.
そこで,ジオインフォマティクスの技術を用いて,見たものそのままを,空間データとして
「いかに正確に取り込むか」「いかにリアルタイムに取り込むか」「いかに効率的・効果的につかうか」
ということを実現するために,生活から・地上から・上空から・宇宙からの目を通し,
「空間のデジタルコピー」という研究に取り組んでいます.

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+ Latest update: 2024/03/31